運営:公益財団法人日本ヘルスケア協会、ヘルスケアワークスデザイン株式会社

【NIC+協定締結】小原理事が中野区を表敬訪問

公益財団法人日本ヘルスケア協会(JAHI)は、2月27日に東京都中野区と「中野区地域包括ケア推進パートナーシップ協定」(以下「協定」)を結んだ。JAHIの活動に共鳴した中野区は、今後JAHIが行う取り組みに関して、実践のフィールドを提供するなど、地域包括ケア体制の自由実を図っていく。協定の締結を記念してJAHIの小原道子理事が酒井直人中野区長を表敬訪問し、会談で今後の方針について語り、固い結束を誓った。

 協定は中野区の「NIC+」(ナカノ・インクルーシブ・ケア・パートナーシップ」協定基づいて締結された。目的は、JAHIと中野区の双方が連携協力関係を構築し、JAHIが有する資源やノウハウを活用した地域包括ケアに資する地域貢献活動の取り組みおよび地域のネットワークへの参加を促進することによって、地域包括ケア体制の充実を図る目的で結ばれる。

具体的には中野区はJAHIが行う取り組みに関して、フィールドの提供に協力し、区民への健康情報発信および健康寿命延伸の実践を図る。

 会談は中野区区役所の区長室で開かれ、JAHIから理事の小原道子氏、中野区から中野区長の酒井直人氏、同区の地域支えあい推進部長で地域包括ケア推進担当部長の石井大輔氏が会談を行った。

 中野区の広報担当者も参加した小原理事の表敬訪問および会談には、中野区の広報担当者も参加し、JAHIと中野区の新たな協働のスタートを見守った。

以下は会談の発言要旨である。

小原理事「JAHIの活動を通して国民の健康に貢献したい」

(左より)石井部長、酒井区長、小原理事

小原理事:この度はJAHIとの協定の締結をいただきましてありがとうございます。おかげさまでJAHIも約200企業が参画し、23部会で組織されており、各部会を通じて中野区とのパートナーシップ協定を結んだ旨をお伝えしました。

 中野区も5月に新庁舎が竣工されるとのことで、これを大きなきっかけに中野区の皆さんの健康に貢献し、多くの方々に共有できるような取り組みをご一緒に推進できたら、と願っています。

例えば以前にご提案いただいていた、コンソーシアムや「中野区ヘルスケア祭り」など、できることがいろいろあると思います。

酒井区長:2月に結んだ協定を中野区側でも具体化していきたいと考えております。JAHIから「区のフィールドを使って健康に関する取り組みを実験的にいろいろやってみたい」というご要望はもちろん、われわれ中野区としても実験場所になることで関係が構築できればと思っています。気軽に声をかけていただければ、と思います。

石井部長:フィールドのご提供ということであれば、積極的にお声がけいただきたいと思います。小原理事が勤めていらっしゃる帝京平成大学さんも場所を提供していただけるとのことですし、ありがたいことです。

中野区区役所は5月7日(火)に新庁舎に移転しますが、その中野区役所の一階窓口付近で隔月の「見本市」をできないか、と考えています。中野区とは別の拠点で動いていらっしゃるJAHIにも参画してもらって、各事業者それぞれがブース展示したり、ミニセミナーや健康測定会などができたらいいな、と思います。JAHIには健康測定機器を持っている事業者さんもいらっしゃると思いますので、ぜひ健康測定機器を活用してもらい、区民に健康測定の手軽さとセルフケアの重要性を発信していただきたいですね。小原理事が勤めていらっしゃる帝京平成大学で出していただいても結構ですよ。

小原理事:ありがとうございます。私はJAHIの理事と同時に帝京平成大学の教授でもありますから、健康測定機器をもっていらっしゃる知り合いの企業さんも喜んでいただけると思います。ちょうど先日、帝京平成大学の冲永寛子学長とお会いしまして、第一声に「中野区との連携を進めていただいてありがとうございます」と言っていただきました。JAHIはもちろん、大学としてもこの連携を大事なものとして受け止めいただいています。

中野区新庁舎がヘルスケア実践のフィールドに

NIC+協定の将来について笑顔で語る酒井区長と小原理事

小原理事:私が中野区に務める人間として、この協定を結ぶにあたって捉えていた課題は、区民のみなさんもそうですが、なかなか一般の方々に正しい情報が伝わっていないのでは、ということです。

昨年の帝京平成大学の学園祭で、ヘルスケア製品のご紹介や実際に健康茶を試飲していただく機会がありました。お客さんに「こんなおいしい健康茶があるんですね」と驚いていただき、情報発信と実践がみなさんの健康に役立つことを実感しました。

こういった経験が、しっかりとした情報とともに専門家からお伝えすることができれば、区民の皆さんに楽しんで健康管理に役立てていただけるのではないか、と思っています。

酒井区長:それはもう、皆さんに喜んでいただけますよね。中野区内でちょっとしたセミナーや、小原理事がおっしゃる健康茶の試飲会や健康測定会ができたら区民の皆さんの喜びや健康につながると期待しています。

一方で今話題になっている「紅麹」の問題もあり、自身の健康とそれに用いる商品やサービスに対する問題意識が高まっていますよね。商品やサービスを含めて正しい情報をきちんと伝える、ということが今まで以上に重要になってくると感じています。

小原理事:そうですね。そういった商品やサービスに紐づく情報発信がJAHIの持つ知見が生かせる分野だと思っています。

私は3週間前に能登半島地震の現地に行ってきました。能登は半島なのでモノはもちろん、情報が届きづらいという現実を間の当たりにしました。そこで感じたのは、JAHIには豊富な資源がありますので、災害時対応を含めて、お役立てできるという想いです。

酒井区長:われわれとしても「こういうのはどうでしょう」というご相談させていただきたいですし、JAHIさんからは「それでしたらこういった部会や企業さんがいますよ」といった相互の交流があればいいな、と考えています。

協定書とともに笑顔で写真撮影に応じるお二人

小原理事:ありがとうございます。酒井区長のおっしゃる通りで、JAHIからの一方的な提案ではなく、中野区からも「こんなことをやりたい」「こういう情報を発信してほしい」というご要望をいただきたいと思います。

例えば、住宅関係の企業ですとYKKさん、その他にも音楽関係の企業さんもJAHIに加盟しているのです。YKKさんはGoogleと組んで、睡眠の研究を行っていらっしゃるのです。サッシからの隙間風で睡眠を妨げられるお家があって、そこをどういう風に改善すると質の良い睡眠が得られるか、といった取り組みです。

酒井区長:それはおもしろい。確かに日本の住宅は隙間風が多くて寒いですものね。JAHIは衣・食・住で健康をとらえているのですね。

小原理事:そうなのです。ぜひ包括的な健康増進の取り組みとして中野区の皆さん、ひいては国民の皆さんに知っていただきたいです。

今日は酒井区長と石井部長にお話をお伺いして、協定が具体的に動き始めたのを感じてとても嬉しく思います。この協定を末永いものにしていきたいと願っておりますので、何卒よろしくお願いいたします。

酒井区長:こちらこそありがとうございます。中野区で健康寿命延伸を実現し、全国に広げていける取り組みに育てていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

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