【JAHI】「第3回中野健幸どまんなか市」開催
中野区と共催で600人が参加 骨密度、脳年齢、肌年齢など健康チェックは758の体験数
公益財団法人日本ヘルスケア協会（JAHI）が3月14日（金）に中野区の地域支えあい推進部 地域包括ケア推進課と共催で「第3回中野健幸どまんなか市」を開催した。イベントは東京都中野区（酒井直人区長）との中野区地域包括ケア推進パートナーシップ協定（NIC＋協定）に基づいて開催されるもので、JAHIのほか8つの企業・団体が参加。骨密度や脳年齢、肌年齢など健康チェック体験やステージ、健康相談、ヘルスケア製品のサンプリングや試飲・試食が開かれ、開場となった中野区役所１Fに約600人が足を運び、健康チェックは約758回の体験が行われた。JAHIはイベントを恒常的なものとし、中野区をフィールドにヘルスケアの社会実装に取り組む方針だ。
開催３回にして区民の心を掴む健康イベントに成長
「第3回中野健幸どまんなか市」は、中野区とNIC＋協定を結んだJAHIを含めた計９つの事業者・関係団体の協力のもと開かれ、各団体が、健康チェック機器を用いた体験会、各団体の知見を持ち寄ったインフォメーション展示、健康にまつわるステージ講座、サンプリングおよび試飲試食を開催した。
３回目となるイベントは、中野区の区報、町内会での掲示により告知され、区民はもちろん、中野区職員、ドラッグストアなどヘルスケア関係者が集まった。
展示とサンプル配布は、JAHIの「在宅感染症予防部会」（サラヤ、アース製薬）、「フレイル部会」（三生医薬、カネカ、CBC、フジッコ、おやつカンパニー、日機装、太陽油脂、日本薬品）、「健康まちづくり部会」（UHA味覚糖、ナッジヘルステック）、「人とペットの共生によるワンヘルス部会」が行い、ヘルスケアに役立つヒントを商品やサービスを通じて発信した。
健康チェック機器を集めた「ハカルバ」は満員に
健康チェック体験では、「在宅介護推進部会」（アルフレッサ ヘルスケア、大木、朝日ゴルフ）、「フレイル部会」、「セルフチェック部会」（オムロン、リージャー、ヘルスケアシステムズ）が行った。
健康チェック機器を集約した「ハカルバ」には、「骨密度」「血中酸素濃度（パルスオキシメーター）」「握力測定」「脳年齢」「肌年齢」「野菜摂取量（ベジミル）」「心電血圧測定」「塩分チェック」がそろい、１日で計758回の健康チェックが行われた。
３回目を迎える「中野健幸どまんなか市」は区民への認知が広がっており、とりわけ健康チェックに期待して訪れる人が多い。なかでも「骨密度」「脳年齢」「肌年齢」はニーズが高く「前回の骨密度の数値を控えているので、今回と比べたい」「40分待ちでもなんとしても肌年齢だけは体験したい」といった声も聞かれた。
イベントにおける区民とのコミュニケーションには、中野区に学び舎を置く帝京平成大学の薬学生が応援に駆けつけ、産官学の連携が深まっている。
大好評の試飲試食「中野区のどこで買えるのか教えてほしい」との声多く
JAHIが今回新たに取り組んだのは、イベントでの試飲試食。
「在宅感染症予防部会」の大木が中心となり、あじかんと大塚食品が「国産焙煎ごぼう茶」と「マイサイズ」を提供した。またフードケアのとろみ剤を用いたコラボレーションも行われ、来場者のニーズに臨機応変に対応した。
来場者は「いつも緑茶を飲んでいるけれど、ごぼう茶はすっきりしておいしいですね。どこで買えるか教えてほしいです」「『マイサイズ』はお店で見ることがあるけれど、〝減塩〟に苦手意識があった。こうして食べる機会があると嬉しい」と笑顔を見せた。
共催の中野区は「３月中旬は転入転出の届出で区役所に訪れる人も多く、高齢者だけでなく若年層もたくさんいらっしゃいました。また、近年は外国人の方も多く住まれているので〝健康になるヒント〟のアクセス拠点として『中野健幸どまんなか市』が機能するようにしていきたいです」と話す。
参加者へのアンケートからは「とても楽しかったです。係の人が優しく声をかけてくれたのでたくさんのブースに参加できました」「継続して健康チェックをしたいので、次回を早く開催してほしい」「〝公益財団〟が〝中野区役所〟で行うイベントなので安心感がある」「脳年齢や肌年齢は若い女性にも需要があると思う」「社会的に孤立しがちな高齢男性の健康の受け皿としてもアクションをしてほしい」と様々な声が届いている。
JAHI「店舗とリンクし中野区をヘルスケアの拠点に」
ヘルスケアの発信基地として機能するドラッグストアでも、健康チェック機器や相談窓口を用いた体験型店舗が、コロナ禍を経て次のステージへと進んでいる。課題は「健康チェックなどサービスのマネタイズ」だろう。
JAHIは「３回のイベントから、毎回必ず区民から投げかけられるのが『このサービスや商品はどこで買えるの？』という声。『中野健幸どまんなか市』が健康のヒントを得る〝ヘルスケアの入口〟だとするならば、アクションにつながる商品をそろえる店舗は〝出口〟となる。中野区のドラッグストアや薬局、スーパー、コンビニなどと協力して、イベントとリンクした取り組みを進め、収益性も担保していく方針だ。中野区をフィールドに健康寿命を延伸するためには継続性のあるものでなくてはならない」と示している。
なお「第４回中野健幸どまんなか市」は６月初旬に開催予定。「健康寿命延伸のための社会実装によりJAHI加盟企業の結束も強固なものになっている。健康産業に関わる企業・団体の方々にも東京都中野区のヘルスケア実践フィールドをぜひ体験して、共に創り上げてほしい」とJAHIはコメントしている。
